アフィリエイトの市場規模は、2013年に公表された矢野経済研究所の「アフィリエイト市場」のレポートによると毎年約10%の成長率で伸長し、近年はスマートフォン広告市場が成長していることから今後も安定して市場が拡大していくことが予測されます。これから複数回にわたって、アフィリエイトの基礎知識から成功事例などを紹介させていただきます。今回は、以下の目次に沿ってアフィリエイトの基礎知識の部分を説明します。
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【目次】
1.アフィリエイトとは?
2. インターネット広告におけるアフィリエイトの位置づけ
3. ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)の紹介
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1. アフィリエイトとは?
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アフィリエイトとは、インターネット広告の課金方式の一つで成果報酬型の広告を意味します。ウェブサイトやメールマガジンに広告主のサイトに誘導するLP(ランディングページ)などにリンクを設置し、来訪ユーザーがそのリンクを経由して広告主のサイトで会員登録や商品を購入すると、サイト運営者に報酬が支払われる仕組みです。成果報酬型のため掲載費用は基本的に無料ということが特徴であり、広告主にとって最大のメリットと言えます。以下が主なメリット・デメリットです。
【メリット】
・掲載費用は基本的に無料、成果に応じて費用が発生するため広告主のリスクが少ない。
・成果報酬の金額は広告主が自由に設定することができ、実際の売上・利益に貢献した成果のみにコストが発生するため費用対効果が高い。
【デメリット】
・広告が掲載されてから成果が発生するまでに一定の期間を要するため、短期ではなく中長期的な取り組みが必要。
・広告の掲載判断や掲載内容・掲載位置はサイト運営者に委ねられるため、広告主が完全にコントロールすることが難しい。
デメリットに記載した内容に対しては広告代理店やASP(※1)と相談しつつ、掲載する際の条件を予め決めることができますが、広告主はアフィリエイトの特性や注意点を理解した上で導入をする必要があります。
※1 ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)とはアフィリエイトサイトと広告主を仲介する業者のこと。膨大な数のアフィリエイトサイトをネットワーク化し、広告主と連携するシステムを提供している。
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2. インターネット広告におけるアフィリエイトの位置づけ
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上記で説明した内容を踏まえ、インターネット広告の中でアフィリエイトが担う役割を【ターゲット】と【課金方式】の二つの観点から説明します。
【ターゲット】
SEO・リスティングは広告主のサービスや商品名、またはそれらに関するキーワードでの集客となるためターゲットは主に顕在層となります。ディスプレイ広告はユーザー属性に合わせたターゲティングや、1度広告主サイトを訪れたことのあるユーザーへのリターゲティングが可能であるためターゲットは潜在層が中心となります。一方でアフィリエイトは、1度に多くのユーザーにリーチできるメールマガジンや検索結果上位サイトなど、低関心層から顕在層まで幅広いユーザーに向けてアプローチができます。

【課金方式】
SEOは成果報酬で実施する場合もありますが月額固定費での取り組みが多く、施策内容に沿って金額が変動するためCPA(※2)が読みにくいという特徴があります。リスティング広告の場合はクリック課金のためキーワードの選択や入札単価の調整、ディスプレイ広告の場合はクリック課金またはインプレッション保証のためターゲティング手法を駆使しながら運用効率を図る必要があります。一方、アフィリエイトは成果報酬型のため、CPAが読みやすく予算のコントロールがしやすいことが他広告と異なる点です。さらに、引上げ率やCPO(※3)まで細かく分析することでよりコストを最適化することが可能となります。

(自社調べ)
※2 CPAとは“Cost Per Action”の略。広告単価の指標で、顧客獲得一人あたりのコスト。
※3 CPOとは“Cost Per Order”の略。一件の注文を獲得するのに費やしたコスト。
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3. ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)の紹介
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アフィリエイトを開始するにあたり、ASPの選定が重要なポイントとなります。※1に記載したとおり、ASPはアフィリエイトサイトと広告主を仲介する役割を担っており、サイト運営者に対して広告を掲載するよう直接交渉を行うことができます。
【主要ASP概要】

(自社調べ)
ASPは複数存在しており得意なカテゴリも異なるため、広告主のサービス内容や目的を十分に考慮した上で選定する必要があると言えるでしょう。

