今回は弊社が業務提携をしているseoClarity社の記事から、アンサーボックス表示傾向調査(日本編)をご紹介します。
今回は、私たちの前回の調査記事「アンサーボックス表示傾向調査(米国編)」のフォローアップとして、日本について見ていきます。その目的は2つあります。1つ目に、過去数か月にわたってデータが変化したかどうかを確認すること。2つ目に、米国で見られたように、アンサーボックスが広く普及しているかを確認することです。今回の調査では、Google日本でのPC検索結果に焦点を当て、500万件近いキーワードを調査しました。そのうち、アンサーボックスが表示されていたのは、7,760ドメイン、7万件をわずかに下回る数でした。
■日本におけるアンサーボックスの調査結果

真っ先に指摘できる項目はアンサーボックスが表示される割合で、米国を対象にした前回調査の9.5%と比較してわずか1.4%となっています。アンサーボックスが表示される検索結果の数が継続的に拡大するにつれてこの数字は大幅に増加すると予想されます。ウィキペディアは米国調査の15.4%に対し、日本は20.6%と、さらに大きな差をつけています。百科事典・辞書サイトはウィキペディア、コトバンク、Weblioが合わせて23%以上となっています。

ウィキペディアとYouTubeは、ともに米国同様日本のアンサーボックスでも広く見られます。興味深い違いとして、ウィキペディアのサブドメイン(jp.wikipedia.com)は、英語版(en.wikipedia.com)のように強いフロー指標(※)スコアを獲得できていません。実際にサイテーションフローとトラストフローの両方で日本のサブドメインは約20%低い値となっています。ウィキペディアは日本で高い割合でアンサーボックスに表示されているため、米国と日本でのフロー指標の差もあまり大きな問題とはなっていないようです。YouTubeは最も高いフロー指標を獲得しており、日本の調査では2番目に多くなっています(YouTubeは米国調査では8位でした)。その他特筆すべき点は、GoogleがYahoo!知恵袋のコンテンツをアンサーボックスの内容として表示していることです。
※フロー指標:Majestic社のサイテーションフロー、トラストフローのこと。

アンサーボックスが表示されるキーワードを検索ボリューム別に見ていくと、米国調査で見られたような対数グラフが表れます。このグラフはより文字数の多いキーワードでアンサーボックスの表示が増えることを示しています。米国調査との主な相違点として、検索ボリュームが1,000未満のものが最も多い点は米国同様である一方、検索ボリュームが1,000を超えてもアンサーボックスの表示件数が急減少しない点が挙げられます。検索ボリュームが10,000程度に至るまで、アンサーボックスはかなりの数が表示されています。

アンサーボックスが表示されるこれらのクエリについて、文字数をもとにグラフ化すると、5〜10文字の間にピークがみられます。 全体的にみて、平均文字数は8.4となっています。このグラフは前回の米国調査のワード数と直接比較することはできませんが、より長い検索クエリ(より具体的なもの)でアンサーボックスが表示される状況が見てとれます。
■日本語アンサーボックス調査からわかること

YouTubeを引用した動画の説明は日本で非常に多く見受けられます。Yahoo!はYahoo!知恵袋のほか、いくつかのサブドメインを擁しており、強力なプレゼンスを持っています。このほかにも、Yahoo!はニュースや百科事典を提供するコトバンクへも情報を提供しています。
- 日本のアンサーボックスは、まだ米国ほど普及していません
- アンサーボックスの内容は更新されるものの、古いURLが表示されることがあります
- サブドメインを含め、オーソリティのあるサイトがより多く表示されています
- アンサーボックスが表示されるキーワードの大半は、平均検索ボリュームが10,000未満です
出典:今回の記事は当社と業務提携をしているseoClarity社の記事をもとに翻訳・再構成したものです。
「GOOGLE ANSWERS YOUR QUERIES: JAPAN EDITION」
http://www.seoclarity.net/google-answers-queries-japan-edition-15866/